はりくやまく

琉球舞踊・組踊・古典音楽を見たり、聞いたり、のメモ

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微行の巻

6月13日、国立劇場おきなわ

組踊「微行の巻」は1995年に沖縄芸能協会によって補作復曲された作品。2005年には、国立劇場おきなわ組踊公演にも取り上げられた。今回も一部手直しをしている。

 島尻の領主・鮫川之按司は、領内の実情を調べようと狩人に身をやつし、視察に出掛ける。菊川之按司による家督乗っとりの企みを知った鮫川は、菊川を退ける。正当な後継ぎである虎千代(菊川の兄の嫡子)の懇願で菊川は命を助けられる。
といったあらすじ。水戸黄門のようなお忍びのことを「微行」というらしい。

2005年に菊川を演じた宇座仁一が、今回は鮫川を好演。庶民的な香りの演技も得意な人なので、按司と狩人のキャラクターを演じ分けていた。クライマックスの菊川に刀を突き付けられ、「我身や誰ともて…」と名乗る場面は、菊川役の真境名正憲(1995年も同役)と互角(以上)に渡り合っていた。虎千代の真境名律弘は、経験を生かして唱えなど安定、前半の薄幸な雰囲気にはあっていた。

三月浜下りで繰り広げられる、踊りの数々が見どころとされている。
与那原浜に遊びに出た菊川の様子は、真境名が演じるだけに、二童敵討のあまおへのよう。上機嫌で飲んでいるところへ、舟遊びの娘(新垣悟・佐辺良和)が登場。ゆったりとした「伊計離節」が海の情趣を高める。踊り子ではないと一度は断りながら、結局踊るところも二童に通じる筋運び。「くんのはし節」での四つ竹を持ち踊った。供の「四季口説」は、同門の先輩後輩に演技力の差がありすぎ。菊川の子千代松(大湾三瑠)の扇子舞は「くんのうら節」は地謡と合わなかったのか、立ちあがるタイミングに難があったように見えた。興が乗った菊川も「前の浜」を踊る。
矢野輝雄は≪菊川按司の踊る「前の浜」の闊達な振り≫と記しているが、真境名正憲は微醺を帯びたトロッとした手並みだった。



「父子忠臣」との二本立てだったので、似たような場面の比較も面白かった。
宴席での娘たちの四つ竹踊りは、「微行」が「くんのはし節」で、「父子」は「踊りこはでさ」。
「微行」が色気ダダ漏れなのに対し、「父子」は青地紅型で地味目に踊っていた。
武器を持っての踊りもあった。「父子」では山城之比屋(神谷武史)がなぎなた、「微行」で菊川が刀を使った。ともに「亀甲節」だが、それぞれ役柄の差に合わせた雰囲気作りに感心した。
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