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琉球舞踊・組踊・古典音楽を見たり、聞いたり、のメモ

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ユネスコ無形文化遺産

沖縄タイムス

琉球新報




組踊がユネスコ世界無形文化遺産への登録が決まりました。
沖縄が誇る総合芸術・楽劇が国際機関からその価値を認められたことになり、本当に喜ばしいことです。琉球王国の消滅や沖縄戦など幾多の困難を乗り越えて、組踊の伝統を守り続けて下さった先達の先生方に御祝いと御礼をあらためて捧げたいと思います。

今回の認定は、確かにおめでたいですが、浮かれてばかりもいられないと思うのです。
2010年10月までに世界で178件、日本からは16件が登録されており、組踊だけが特別ではありません。また、日本からの提案も順送りで、ユネスコの審査も形式的なものです。提案されればほぼ登録が決定します。

提案を所管しているのは文化庁です。
将来的には、「重要無形文化財」、「重要無形民俗文化財」及び「選定保存技術」のうち、提案可能なもの全てが「代表一覧表」に記載されることを目指すとの方針の下、指定の時期の早いものから順に選定していくとの方針が文化庁の資料からは読み取れます。NHKは以前<四百数十件あり、そのすべての登録をめざす方針です。毎年十数件づつ推薦していきますと、ほぼ30年で指定された無形文化財すべてを登録できる見通しでした>と報じました。

ユネスコへの提案後は、世界遺産と異なり、専門機関による価値の評価は行われない(書類審査のみ)と説明されています。また記載基準は形式的要素が強い。(基準:無形文化遺産であること、無形文化遺産の認知の促進に貢献、保護措置の確保、関係団体等の同意、目録に含まれていること)とされます。

文化の多様性を尊重する立場からは当然ともいえるでしょう。しかし、各国からの提案が多く(日本からは11件)、審査件数に制限が設けられました。組踊と同時に申請されていた「多良間の八月踊り」はそのあおりで次回以降に回されました。両者を分けたのは「無作為の選出による事前審査」です。
つまり、今回の登録は、「くじ運が良かった」とも言えるわけです。

登録後もユネスコからの直接の財政的な援助などは期待できないようです。組踊の発展振興はこれまで通り地道にやっていく必要があります。「栄誉」を得た以上、求められる水準も高くなるで、一層の努力が求められます。
実演家のみなさんが技芸向上に努めるのはもちろんです。保持者の先生方には、技や舞台への姿勢を後進にしっかりと伝えて頂きたいと思います。組踊はおもしろいです。素晴らしい公演に当たった時の満足感は何にも例えようがありません。その打率が芳しくないのが難点です。

行政の支援も重要ですが、何よりも観客の存在が大切です。
国立劇場おきなわのアンケートによると、伝統的な組踊の公演への満足率は60%台後半が多いといいます。観客はリピーター、関係者が多いと予想されるので、この満足率は低いと言っていいでしょう。客席には空席もちらほらありますが、無料の公演にはそれなりに集客があります。このことから推測するに「組踊は金を払って見るほどのものではない」と認識されているのでしょうか。考えすぎだといいと思います。
「世界の無形文化遺産」を誇るのなら、それに恥じない組踊を、みんなの力で育てていく必要があるのではないでしょうか。
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