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琉球舞踊・組踊・古典音楽を見たり、聞いたり、のメモ

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新作組踊「サシバの契り」

サシバ1月裏


1月12日 国立劇場おきなわ

新作組踊「サシバの契り」(大田守邦演出、阿嘉修振付、花城英樹音楽)は幻想的な余韻を残して幕を下ろした。大城立裕原作「花の幻」所収の「琉球組踊十番」最後の上演となる。作者の弁として、よそ者と共同体の対立や融和というテーマがあげられていたが、原作を読んだ段階では、他の大城組踊(たとえば、花の幻、山原船、遁切れ結婚など)に比べてテーマ性は前面になく、物語性は薄いように感じられた。つまりは異類婚姻譚のバリエーションであり、宮古という舞台に即したいわば題詠である。これは決して、悪いことではなく、むしろ、詩情が勝り、演出の腕を振るう甲斐がある作品ということである。

大田演出は、原作の持つ幻想的な詩情を舞台に引き出した。振付の阿嘉、音楽の花城だけでなく出演者からのアイディアをくみ上げるという、手法が奏功したといえるのではないか。

舞台奥に腰高に張ったキラキラと光る青い海を表す布を前に、はぐれ海賊と落ち鷹の精の恋物語が繰り広げられる。

海賊ウミワカ・川満香多、サシバの精カナスミガ・佐辺良和が腰を下ろして寄り添う姿はため息を誘っていた。カナスミガの心情を島袋奈美の歌三線・女声独唱で盛り上げた。
下出述懐が使われたせいなのか、情緒的な面があふれたせいなのか、カナスミガに遊女の幻影が一瞬、重なり、純愛だけでない蠱惑的な側面も見せた。好みが分かれるところかもしれない。カナスミガは日本髪の本夜会風の頭に鳥の羽を飾り、胴衣もきれいだった。ウミワカの頭をカナスミガが結い直し、羽を差して愛を確かめ合う。「十六夜朝顔」では父と息子の愛情を象徴した演技(佐辺が息子役)だが、今回は男女に置き換えられ効果的だった。

 村人にいじめられるウミワカをかばおうと、マサムイの天願雄一が花道から駆け出してきたときの格好良かったこと。 (以下続く)


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