はりくやまく

琉球舞踊・組踊・古典音楽を見たり、聞いたり、のメモ

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おきゃくさんその2

高峰秀子

新潮社のPR誌「波」2月号の表紙に2010年12月28日に亡くなった高峰秀子さんの写真と直筆の文章が使われている。新刊の『高峰秀子 暮しの流儀』に寄せて、画家の安野光雅さんに養女の斎藤明美さんがインタビューしている。
安野さんは、夫の松山善三さん、作家の沢木耕太郎さんと並んで高峰さんが「私のごひいき・ベスト3」として随筆を書いた人だけに、話が弾んでいる。

高峰さんは出演した映画が400本を超すという日本を代表する女優である。しかしある時きっぱりと引退した。沢木耕太郎さんは「挽歌、ひとつ」という追悼文でその理由を舞台と映画の比較で推測している。マレーネ・ディートリッヒが舞台袖で緊張感を和らげるためドンペリ二オンを飲み干して出て行ったとの挿話を紹介し、「そうした緊張感、恐怖感を抱いてもなお、繰り返し出ていくほど、舞台には光り輝くものがあったということなのだ」とつづる。そして映画には舞台と違って「一回性の『光り輝くもの』だけは存在しない」から高峰さんは潔く映画を離れたのではないかという。(映画の世界で十全に生き切ったからかもしれない、とも記している)。

舞台にある、一回性の光り輝くもの、はなにも出演者だけを魅了するものではない。観客もまたその虜になる。二度と同じものは存在しない、その時にしか現れない美しさや高揚が忘れられない人たちであふれた空間に身を沈めることは、なにものにも代えがたい幸せなのだ。その幸せは、意外とあっけなく壊れてしまう。だからこそ居合わせたみんなで守っていこうというのが、拙文「おきゃくさん」の真意だ。お作法部さんのコメント「劇場空間では、公共性と公衆性が何によって担保さえているのかと言えば、いい出演者、いい裏方さん、いいおきゃくさんということですね」が良くまとめてくれて感謝です。



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