はりくやまく

琉球舞踊・組踊・古典音楽を見たり、聞いたり、のメモ

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はじめての組踊

沖縄県文化振興会の大野順美さんが、ここ最近、組踊についてのエッセーを新聞に書いていている。

≪組踊とは「好きな地謡の歌が聴けて、好きな立方の踊りも観られて、しかもストーリーも楽しめるという、クリームやフルーツてんこ盛りの贅沢パフェ」みたいな舞台である。≫
という例えはおもしろかった。
『初体験』というタイトルの回では、自身の組踊初体験(伊江島の『忠臣蔵』のビデオで、勘平の幽霊にインパクトを感じたこと)から話を起こし≪はじめて観る演目の印象によって次も見るかどうか決まるなら、演目は吟味した方がいい≫と≪上演回数の多い定番もの≫を勧めている。具体的には『執心鐘入』『万歳敵討』『二童敵討』『女物狂』『花売りの縁』『雪払い』を推薦している。

名作ぞろいで、どれも面白い作品だが、私はむしろ「出演者で選ぶ」のを勧めたい。というのも、組踊は「意味がわからなくて退屈」という評判を聞くからだ。言葉がわからない、歌の意味がわからないと言われれば、どんなに「名作」とされるものを見ても、魅力は伝わりにくいかもしれない。

しかし、力のある出演者にかかれば、面白さを感じることができる。その意味で、今年国立劇場おきなわで行われた、『生徒のための組踊鑑賞教室』はいい試みだった。ザ・組踊ともいえるだろう『執心鐘入』を若手実力派が上演した。佐辺良和の宿の女、宮城茂雄の若松は、登場人物の造形の説得力という意味で、現在最高の執心の取り合わせの一つだ(佐辺が若松、宮城が宿の女と入れ替わると、物語の印象が真逆になるが、このバージョンも勝るとも劣らない)。地謡のラインアップも良かった。嘉数道彦の組踊の見方の解説も含めて、観劇した中高生に何らかの好印象をのこしたのではないかと想像する。

どんなにいい舞台でも、一瞬で消えてしまう。「良かった」という評判を聞いても、もう見ることはできないのは残念だ。その分、次の公演を期待するという楽しみが残されている。

出演者で選んでも、作品で選んでも、お勧めの『十六夜朝顔』が12月23日名護市民会館であります。組踊初体験の人も、何十年も見続けたベテランもぜひ。
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